入学したときに見つけてしまったキセキ...。
奇跡と呼べるぐらい綺麗な顔をした先輩は、バスケ部というカッコいい集団の中心にいて。
もう、全てがカッコいい!!!
そこら辺の男子が申し訳ないぐらい霞んで見えるぐらい雅先輩は尊い存在。
雅先輩に会えなくなるのは、ムリッ!!!
両親を説得するのは思ったより時間が掛かったけれど、なんとか了承してもらえて良かった。
高校生の私が一人暮らしをしてもいい条件というのは。
「莉優、忘れ物してる!制服忘れるとかアホなの?」
勝手に部屋に入って来て妹をアホと呼ぶこの男をお兄ちゃんと呼ばないといけないなんて....。
私、カワイソウ....。
このお兄ちゃんの部屋の真下が私の部屋になっていて、それが両親の出した条件。
「雅先輩だったらなぁ.....。」
「またあいつの話かよ。お前みたいなのに好かれてソイツ可哀想な奴だな。」
「雅先輩はそんなこと言わないもん!お兄ちゃんの方が口だけでなく、顔も悪い人が言うことなんて聞かないもーんっ!」
「お前なぁ?!顔が悪いってお前自分のこともディスってんのわかってんのか?」