わたしの推しはオオカミ王子さま



浮かれて昇天しそうになるけど、すぐに隣のイケメンプリンスとの距離に意識が向く。



意外に距離が近い。少し動いたら触れてしまいそうで緊張してしまう。

加えて、りっくんが私に触れた時のことを思い出すと余計に緊張してしまって。慣れてないから、この距離。嬉しい感情はあっという間に緊張、ドキドキ、に変わっていく。

もちろん嬉しいもどこにも行ってはいないのだけど。



「あ、でもこれは知っておいてよ。俺、毎週楽しみにしてるよ?水曜日」


「え、」


「蓮見の流す曲、結構好きなんだよね」



……うわぁ、なんという、お言葉。

微笑みかけてくるりっくんに卒倒しそう。音楽の趣味が合うっていう解釈でよろしい?それはもう私の勝ちなのでは?