わたしの推しはオオカミ王子さま



「蓮見、『なんでここにりっくんがいるの?』って思ってる顔してる」


「……りっくんはどこまでエスパー!?」



思っていたことをそのままそっくり言い当てられて、もはや驚きより尊敬。


りっくんってもしかして人の心を読む力でもある?いや、私がわかりやすいだけ?にしたってすごいことに変わりはないよ。

きっと普段から周りを見てるからこそできるんだと思う。誰が何を考えてるか、とか私には一番苦手な分野。



「……蓮見の考えてることはわかるよ、なんでだと思う?」



柔らかく、口角が上がって首を傾けて問いかけられる。


顔は子犬モードりっくんなのに、どこか楽しそうに私の返答を待っている。