わたしの推しはオオカミ王子さま



立ち上がって、机に手をついて。

りっくんの顔の位置がいつも通りになる。


いつも通り私が見上げる形で、りっくんが見下ろす。だけどりっくんが、いつも通りじゃない。


……ねえ、昨日のって、もしかして夢じゃないの?夢じゃなくて現実で……このりっくんも、りっくんだっていうの?


私の髪を耳にかけて、そのまま顔が近づいてきて。
りっくんの指がすこし触れた耳、一気に熱が全身に広がっていく感覚。

重なりそうな距離、私とは重ならずにりっくんの顔は耳元へ。




「……璃玖って、呼んでよ」