私の名前が出されて、ぽんと閃いたかのように自分の手のひらを反対側のグーで叩くようなポーズをしたかと思えば、キラキラした笑顔をひっつけてこちらに向かってくる。
りっくん!?向かってくる!?ちょっと待ってまだ、心の準備が……!
私の心の準備なんて待ってはくれなくて、目の前に立つ王子は相変わらずキラキラすぎて外からの太陽より眩しい。光でめまいがする。
「おはよう、蓮見も今日早かったんだね」
「う、うん、寝れなくって……」
"蓮見"と呼ぶりっくんに、確信する。
やっぱり昨日のは、夢です。昨日の帰り道、確かにりっくんは私のことを"汐架ちゃん"と呼んだ。
呼ぶはずないもの。私のことを、下の名前で。りっくんは女の子に対してはみんな名字呼び。
それにこんな爽やかな王子が昨日のりっくんと同じわけない。帰り道のりっくんはどこか、危なくて、意地悪で、どこか違った。
目の前の本物のりっくんを見れば一目瞭然。



