先輩はその美貌に不満の色を浮かべていたけれど、仕方ないといったように渋々ベッドから降りた。 「じゃあさ、夏波ちゃん。一つだけ、お願いきいてほしいんだけど」 ……あれ、今なんて? 夏波ちゃん、って聞こえた気がするけれど、私の気のせい? 混乱する私に、先輩はもう一つ爆弾を投下してきた。 「俺の彼女になってくれない?」 ……はい?