デートの翌日。
普段通りの野球部の部活があった。



野球部部員達の中にいる、
須藤くんの名前を呼ぼうとした矢先のこと、
デートのとき彼に付けてあげたはずの、
〝ミサンガ〟がないことに。



ミサンガを付けてくれていない彼を見て、
私はこんなに好きなのに‼︎ってショックだった。
溢れ出す涙を我慢出来なかった。



***



部活が終わると、
須藤くんに呼び出された。
予想は出来てる。たぶん、別れ話だろう。



「.........神田さんがあるんだけど良い?」

「良いよ」

「.........僕と別れて下さい」

「今までありがとう、ばいばい」



私と須藤くんの、
とても短いお付き合いは、たった2日で終わった。



だから私は、その日の夜。
お揃いのミサンガをポケットにしまって泣き続けた.........