私は今日、
須藤くんとの思い出を大切にしながら、
ポケットには〝ミサンガ〟を忍ばせて、
真っ白なウェディングドレスに身を包む。



隣には高校時代の野球部の先輩が立っていて、
一歩ずつバージンロードを歩く。



須藤くんのことを、
誰よりも見てきたから、
ダメなとこだってわかってるし、
それ以上にいいとこも知ってるから、
彼を結婚式に呼ぶことを、最後まで悩んだ。



想いが溢れて、
〝好き〟なんて思いだけじゃ、
我慢出来なくて須藤くんの負担になってたよね。



私は、須藤くんから貰った幸せを糧にして、
大人になるから、
だから、須藤くんとは別々の道を歩くけど、
私は嬉し涙を流しながら幸せになります。