「さく先輩、大丈夫ですよ。私の心の中は既に大フィーバー中ですから!」
「そういう熱血、今は必要ないから……」
はあ、とまたため息をついてベッドに寝転がるさく先輩。
ん?お休みなのかな?お休みなされるのかな?
「私、ベッドから逃げましょうか?」
「なんでだよ、いてよ。
美奈ちゃんがいないと、俺、ここに来た意味ないから」
「(しれっと名前で呼ばれた……)」
さすが、モテ男は所作が違う。
私が想像している事よりも、もっと先のことを既に思っていて……。
そのイケメン顔に勝るイケメン脳!生まれ持った能力というのは、ここまで人に差を与えるのね……!
ここで、またチョップが入る。



