「ひゃ……ッ」
「君が妄想していることを、これから二人でしない?って、そういうお誘いを今、俺はしています」
「し、していますって……」
そんな恥ずかしそうに言わないでよ!
そんな俯き加減で言わないでよ!
上目遣いで見ないでよ!
「(強引かと思いきや、ワンコの素質もあるなんて……!)」
あぁ妄想が捗ってしまう……。
この人を辱めに落とすような、ヒドイ妄想が頭の片隅で繰り広げられている……!
「私が襲うってシチュエーションで間違いないですか……っ?」
「なんでだよ、逆だよ……」
はあ、とため息をついて自分の額に手をあてる男の人。
「その様子じゃ、きっと俺の名前も知らないよね?」と聞かれたので、素直に頷いた。



