「見られると恥ずかしいので、カーテン閉めますね」
シャッとカーテンを閉める。その手を、勢いよくパシッと握られた。
「ねえ、それは誘ってるってことでいいの?」
「妄想の世界に、ということならウェルカムですが……」
「だから違うって。現実に。
俺が、君を食べちゃっていいの?ってことだよ」
「……へ?」
私の頭の中は「こんなシチュエーションは滅多にない!それ今だ!妄想だ!」ってお祭り騒ぎになっているけど……。
え、違うの?妄想じゃなくて、現実に?
ん?現実に!?
すると男の人は、まるで私の心を見透かしたように「そう。現実に」と、また耳元で囁いた。



