赤い衝撃


暫くしてマサルから連絡があり

龍二も一緒に行ってくれる事になった。

約束守ったよ!遅くなってごめんね!

今日は、パパも一緒だよ!

と赤ちゃんに話しかけた。

掌を合わせていると、眼の奥に

三人の笑顔が見えた気がした。

此処へ来る度に、涙が溢れて

謝り続ける事しか出来なくて

笑顔になれる事はなかった。

だけど、今日は笑顔を見せてあげれる。

麻耶の横で、龍二は身体中で泣いてた。

初めて来た日に会った人の事を

教えてあげると、それを何度も呟いていた。

「ありがとう」

麻耶は、龍二の背中を優しく撫でた。

顔色は悪く、痩せてしまって

力強さは何処にもなかった。

「俺も、死ぬまで来るから」

「うん。喜んでくれてる」

「ああ」

「最後に、手を繋ごう。

 赤ちゃんに見せてあげよう」

彼の震える手を麻耶は握った。

そして、最高の笑顔を龍二に向けると

彼は、精一杯の笑顔を赤ちゃんに向けた。