「もしさぁ、もしもだよ。

 今度の合コンで良い人がいて

 付き合うようになったら、探そう!」

梨恵の表情がいつになく真剣だったので

麻耶も真剣に問い返した。

「どうして?」

「恋が出来ないのは罪悪感からでしょ?

 子供に対してもそうだけど

 彼と一緒に行けてないからでしょ?

 それだったら、いつまで経っても

 恋なんて出来ないよ!

 忘れる事なんか出来ないよぉ!

 だけど、前に進まないと駄目じゃん!

 一生独身でいるつもり?」

「そうじゃないけど・・・」

「良いと思う人が居なくても探そう!

 私のネットワークを駆使して

 本気になればすぐ見つかるって!ね?」

梨恵が肩に手を置いて、顔を覗き込んだ。

「うん」

だけど、梨恵の愛の遍歴張を使って

あちこちに電話を掛けてみたけど

龍二にもマサルにも辿り着けなかった。