「咲良!」 と声はかけるものの、聞こえてないのか、すぐに気 を失っていた。 「っ、屋敷に帰ろう。」 早く帰って医者に見せないと…… 「えぇ、急ぎましょう。 私は残るので、お二人は帰ってください。」 「はぁ? なんでだよ。」 「ちょっと、"お片付け"してから帰ります。」 その笑顔は、いつもとは違って目が笑っていなかっ た。 「俺もする。」