ダブルブルー

「…ん?…あ、ホントだ。今日の月はまた、一段と綺麗だねぇ」


私のコトバをそんな風に受け止めた久保田さんは、素敵なひとだと思った。


「たまたま見つけたカフェがね、いーカンジでね。蒼ちゃんと行きたいなー、って、ね」


思ってたんですよ。


おだやかに話す口もと。


久保田さんから紡がれるコトバたちを、残さず覚えていたいと思った。


こんな夢みたいな現実が、決して逃げていってしまわないように。


ちいさくついたのは、ため息ではなく、不思議な感覚で。


自分を卑下してばかりいた、少し前の自分自身に、そんなことをしても意味はないよ、と、教えて上げたい。