ダブルブルー

「行こ」


そのまま、私の手を引いて歩き出した久保田さんについてゆく。


近くの駐車場に停まっていたのは、ころんと丸みがある、私も知っている車種の車。


洗車が綺麗にしてあって、ぴかぴかに光っている。


「蒼ちゃんに乗ってもらいたかったから、急いで洗車したよ」


はにかむように笑って、助手席のドアを開けてくれた。


「乗って。あ、乗ってくれたからって、変なことしたり、変なとこ連れてったりしないから、安心して?」


ふわふわと微笑むくちびる。


優しく、私の肩に触れるてのひら。


それだけでもう、ココロと体の緊張が溶けてゆく。


不思議な雰囲気を纏った久保田さんの横顔を、盗み見た。