ダブルブルー

時間が止まる、とは、このこと、だ。



今、身を持って体感している。



変わらずにおだやかな微笑みを浮かべている青さんをただ、見つめる。


「…え、なんか、聞き間違い…?」



耳に手を当てた私に。



「結婚しよ」


繰り返した、青さん。


「…い、や…、そ、そんな、『今日のごはんなににする?』くらいのテンションで?」




「だって今、蒼ちゃんと結婚したくなったんだもん」



飄々とした表情の青さんは、まっすぐにわたしを見ている。