ダブルブルー

「で?なにがあったの?」


おだやかに、私に尋ねた青さん。


「…あの、階段を降りてた、ら」


「うん」


「…足が滑って。あの、雨が降ってたから水滴で滑って…」


「ん?オレがさっき聞いたのと違うけど?」


事実をちゃんと話して?


真っ直ぐに見つめられたら、ウソはつけない。


「…あの、間違いかも知れなくて。気のせいかも」


気のせいではないのは、自分でもわかっている。


はっきりと背中に感じたてのひらの感触。


悪意を持った、視線。