ダブルブルー

「でも、久保田さんだって知ったら、手のひら返すんだろうな、って」


話してみないとわからないこととか、自分のことを相手にちゃんと伝えるとか、本当に思っていることとか。


黙ってたら、絶対にわからないし、わかれなくて。


そういうのを、ちょっとずつでもやっていきたいな、って。


「…すみません、なんかこんな変なこと全然知らない相手に言われても、困りますよね」


下を向きながら、そんな風に言った私に。


「そんなことないでしょ。夜の公園でお茶した仲じゃん」


エライエライ。


顔を上げかけたら、久保田さんのあたたかな手のひらが、頭にのった。


そのまま、優しく撫でられた。


…ヤバい…、


顔が、赤い…