ダブルブルー

「…あ…、え…っ、と…」


なんて、しどろもどろになった私を、余裕の笑みでまだ、見つめる。


その視線に耐えきれずに、慌てて麺をすする。


慌てすぎたせいで、盛大にむせた私。


ゴホゴホと、止まらない咳にまた、焦る。


「大丈夫?ほら、落ち着いて深呼吸」


ほら、吸ってー吐いてー


言いながら、優しく背中を擦ってくれる。


その手のひらが優しくて、なぜだか思わず泣きそうになった。


もともとむせて、涙目になっているから、都合がいい。


そう、思って安心していた、のに。