ダブルブルー

「…いや、あ…の…、」


戸惑う私に、


「断る理由がないんなら、さ?」


流れに任せてもいーんじゃない?


オレ、アブナイヤツじゃないから、ね?


言いながら既に、私の手首を掴んでいる久保田さん。


そのまま、されるがまま、連れられて歩く。


線の細いシルエットなのに、広い背中だなぁ。


そんな風に歩きながら、その背中を眺めていたら、


「大丈夫?もう少しだから、ね?」


急に振り返って、そんな風に告げたりするから、


「…はっ!はいッ!!」


変な風に裏返った私の返事を、


ふふふ。


また、穏やかに笑う久保田さん。