ダブルブルー

ひそひそひそひそ。


背中に彼女たちの視線や、無言の圧力を感じた1日だったけれど、1度も話しかけられることがなかった。


それだけで、今までのストレスや煩わしい気持ちが消えてゆく。


じゃあ、もしこれから仕事以外のことで、馬鹿にされたり嘲笑されたりしたら、無視してしまえばいいのだ。


こんなに簡単なこと。


その簡単なことが、いちばん難しかったけれど。


自分を護れるのは自分自身だから。


その言葉が御守りになっている。


同じ名前の、強いひとに教えてもらえた。


もう2度と会うことはないだろう。


それでも、気がつかせてくれた彼に感謝した。