「じゃあ、また今度ね?」


くるりと私に向けた背中に、思わず喋り掛けた。


「…え、あ…あの!名前!名前教えてください!!」


「いっしょ、だよ?」


背中越しのそんな言葉に戸惑う。


「…え…?」


ゆっくりと私の方へ振り向いた彼。


「あお。オレもあお、っていうの。おそろい、だね」


『運命』みたいだね?


ふふふ。


そんな笑い声を残して、歩いて行く背中を半ば呆然としながら、見送った。