ダブルブルー

その瞬間の、こと。


腕を引かれて、ふわりと抱き締められた。


「いつも、オレの方が蒼ちゃんに会いたくてたまらないって、知ってた?」


帽子のつばから覗く、柔和な両目は私だけを見てくれている。


「…どうし、て…」


「うん?朝から蒼ちゃんに会いたくて仕方なくて、仕事頑張っちゃった」


ふふふ。


穏やかな笑い声が、脳内に響く。