ちいさなアパート。


でも、大切な私の城。


階段の下まで来た彼は、


「じゃあ。あ、そのスカート脱いできて」


唐突に、そんな風に私に告げた。


「…え…、」


急に体が冷たくなってゆく。


固まった私に。


「…あ!違う違う違う違う!!」


変な言い方して、ごめん!!


なんか、そんな変な意味じゃなくてっ!!


相変わらず、帽子に隠れて表情は見えない。