秘書はあらがえない気持ちを抱いて 【おまけ①】

「なあ、瑛二。」

「はい。」

「俺達はこれから同じ学校に通う。つまりは同級生だ。しかも同じクラスになる予定だ。」

「はい、存じ上げております。」

「なら、敬語は止めにしないか?呼び方もお互い呼び捨てにしよう。同級生同士らしく。」

「それは致しかねます。」

「それは…何故…」

「同級生でも、主は主。周りに示しがつきません。それに、来年入学する学校には私と同じく主とその従者が少なからず通うと聞いております。敬語でもなんら不思議ではないかと。」

固い。

頭が固過ぎる。

「主が良いと言っているんだぞ。」

「時に、主の行いに異を唱え正すのも、従者の役目かと存じます。」

固ーい!

6歳で"存じる"使うかー!?

しかも、遠回しに"間違った行いです"とグサッと刺されたー!

それでもここで引き下がってたまるか!