俺の前に立った女。
背が小さくて見た目は高校生?
いや、中学生に見える。
女と言うより女の子だ。
「イブなのに振られちゃったの?」
相変わらずケラケラ笑っている彼女。
身長差があるからか、彼女は俺を見上げ、俺は彼女を見下ろす。
目が少し潤み、寒さからか鼻の頭が赤い。
胸がトクンと小さく疼いた。
「だったら何なん?お前には関係ねぇだろ?」
「うん、関係ないね」
笑いながらそう言った彼女。
だけどその笑顔はどことなく悲しそうで……。
彼女の横を通り過ぎ歩き出す。
それと同時に彼女も歩き出す。
一生懸命、俺についてきて、まるで置いて行かれないにようについてくる仔猫みたいだ。