能ある彼女は敏腕社長に捕獲される

「えっ、そうなの!?」

初めて聞いたその事実に、私は驚いて思わず声をあげた。

「彼女は?」

私の存在に気づいたと言うように東郷さんが聞いてきたので、
「すみません、彼女は最近入ったばかりの新人なもので…社長、失礼しました!」

浦井さんは慌てたようにそう言うと、私の手を引いた。

えっ、どうしたの?

浦井さんに連行されるように私は社長室を後にした。

社長室から秘書課へと移動すると、
「あの…結婚って、どう言うことなんですか?

社長、『トウゴウ』のお嬢さんと婚約関係にあるんですか?」

私は浦井さんに訪ねた。

「…そうなっているみたいですね」

多少の間はあったけれど、浦井さんは私の質問に答えた。

“なっているみたい”と言うのはどう言うことなのだろうか?