能ある彼女は敏腕社長に捕獲される

「えっ?」

「何かあったんでしょうか?」

私はそう言うと、社長から離れた。

控室のドアを開けて顔を出すと、青い顔をしている『トウゴウ』の社長と彼の秘書の西本さんがいた。

私は彼らに近づくと、
「どうかしましたか?」
と、声をかけた。

「ああ、門谷さん…」

西本さんは今にも私にすがりつきそうな様子だった。

「千咲が…娘がいなくなったんだ…!」

『トウゴウ』の社長はそう言うと、その場に座り込んだ。

「いなくなった、と言うのは?」

社長がこの場に現れた。

「実は…先ほど娘さんを迎えに自宅へ向かったら、この手紙がテーブルのうえにありまして」

西本さんは私たちに折り畳まれているそれを見せてきた。

「拝見してもよろしいですか?」

私がそう聞くと、
「どうぞ」

西本さんが答えたのを確認すると、それを開いた。