――六日目の夜。
夢の中の俺は、今日も同じように、散らかった部屋にいた。
部屋は薄明るい電気がつけられていたから、それはきっと夜だったんだと思う。
部屋の真ん中に置かれている、小さな丸いちゃぶ台のようなテーブルが一つ。
その小さなテーブルを挟んで、俺の向かい側には昨日の女の子が座っている。
そしてテーブルの真ん中には、綺麗に包装され、可愛いリボンがついた大きめの箱が置かれていた。
「誕生日おめでとう」
夢の中の俺が発したその言葉に、満面の笑みを浮かべた女の子。
俺はテーブルにある箱を、そっと彼女に差し出した。
「あけてもいいですか!」
いや、なんで敬語なんだよ…。
それがなんだか少し可笑しくて、不意に笑みが溢れた俺の言葉を待ちきれずに、袋を破き出す女の子。
中から出てきたのは、女の子の顔ほどの大きさの、パンダのぬいぐるみ。
喜びを噛み締めた表情を浮かべた女の子は、輝かせた瞳でぬいぐるみを見つめる。
「ありがとう!ぱぱ!」