星に願いを

目に入ったのは真っ白な髪だった。
しかしよく見ればそれは銀色で、キラキラと光っている。


「…おい」

「ー…あんた、そういう喋り方やめなさいよ」


くるん、とした真っ黒な瞳が僕を覗きこんで来たものだから一瞬息をつめた。
漆黒の真っ直ぐな髪と、透き通るほど真っ白な肌、それから、


「かわいいひと」

「あら、ありがとう坊や」


ふ、と笑えばやっぱり可愛くて僕の頬が一気に熱に満たされたのがわかった。
きっと僕より七つか八つは上に違いないお姉さんは、クスクスと笑いながら白髪のお兄さんと話始めた。
少し浅黒い肌とハッキリとした目鼻立ちをしているお兄さんは、なんとなく外国の人っぽくて、ちょっと怖く見える。
マジマジと眺めて、一瞬笑った顔がさっきまでの怖い顔とは別人みたいで、


(お姉さんと仲良しなんだ)


なんとなくなんだけど、僕はこの世界を愛してくれる人を見つけたらしい。