世界中に溢れる"美しい"を、ぜんぶ。


うつむくと、いつも凪くんがするように、頬に手が当てられた。


そのままくいっと上を向かされて、海色の瞳と視線が絡まる。



そして今度こそ、唇が重なった。





涼しい夜風が吹き、木の葉が心地よい音を奏でる。

夜空の花は、二人を祝福するように咲き誇っていた。