その後も何度かデートを繰り返し 会えない日は営業時間外に店の電話で話したり、

店では落ち着いて話せなさそうな時は公衆電話を使用したりと かおりに夢中になっていたが、

やがて 明日和の働く業界では技術を競い合うコンクールなどがあり その練習に励むようになると夜の電話で話すことができなくなったりもした。

貴史は練習をサッサと終えて相変わらずうまく夜に抜け出して 沙彩に会いに行くこともあった。

明日和も便乗して かおりと会いたかったが、何せ1番下のペーペーで 仕事は覚えないといけないことだらけ、

コンクールの練習も同期のマジと同じ種目に出る為、夜遊びして練習が疎かになり落ちこぼれてもいけない!

かおり脳を小休止しなければいけなかった。


そうこうしているうちに 4人でデートの都合が合わなくなることも多くなり

かおりと2人だけでデートすることもあった。

その日は初めて1人で電車に乗り かおりの務めるクラブ charadeに行った。

電車を降り、駅前のロータリーに出ると
かおりが手を振りながら歩いてきた!