新しい学校、新しいクラスメイト。

だけど、新しさを感じる事はない。

新鮮を通り越して、期が熟すのは早いから。

歌を口ずさみ、現れる七人くらいの小物。

奥に誰がいるのかは分からない。

何回転校しても同じ事。

時間も場所も人も、僕にはいつも同じに感じられるから。

熟れすぎた果実はやがて腐る。

先生はおっしゃる。

「君達は腐ったミカンではありません」

そう、君達はもともと瑞々しい果実。

腐らせたのは僕。