「何にしよっかなぁ…」

アパートから歩いて5分の所にあるコンビニに着き、お弁当の棚を見ていた。

流石にこの時間だと、品数が少ない。

棚には唐揚げ弁当、海苔弁、カツ丼、そぼろ弁当が並んでいた。

私は悩んだ末、唐揚げ弁当に決めた。

「よし、今日はこれにしよう!」

そう言って、唐揚げ弁当を手に取ろうとしたら、横から誰かの手が伸びてきた。

「!?」

私はゆっくり後ろを振り向くとそこには…

「「あっ!」」

二人とも顔を見た瞬間、声を揃えて驚いた。

「ま、間宮さん!?」

そう、今日隣に引っ越してきた間宮さんだった。

「確かお前、隣の…」

お、お前!?

ま、まぁ良いや…

「水樹です!」

「あぁ。水樹さん、どうも。ところでお前も晩飯買いに?」

そう言いながらすかさず唐揚げ弁当を手にして、カゴに入れる。

「………………」

わ、私の晩御飯…(泣)

「何?そんなにこれが欲しかったのか?w」

カゴに入った弁当を見つめていると、彼が意地悪そうに言った。

「べ、別に良いですよ!?私は、これにしますから!」

私は棚に手を伸ばし、商品を見ずに適当に弁当を手に取り、彼の前にそれを持って見せた。

やけにずっしりと重い…

「お前って、意外と大食いなんだな」

何故か少し半笑いの彼。

私は自分が手にした弁当に目を向けた。

「あ…」