「俺と噓結婚して欲しいんだ」「みんなを騙すってことですか!?」



「まるでお前以外のミャクミャク星人が、既にこの世界に居るみたいな口ぶりだな」
 ぐい、と、畔沼さんの顔が迫る。
しかし、私は他の事を考えて居て、そんなことはどうでもよかった。
ただ、近くで聞く声は、耳の傍で反響して、うるさい。
「深い意味はありませんよ。この辺の星に、私みたいに不時着することも無いとは言えないですし」
「そっか」
「ええ」
なんだかよくわかりませんが、納得してくれたようです。