義母ですが、若返って15歳から人生やり直したらなぜか溺愛されてます<第一部>

 妹にたしなめられ、深呼吸を2回して気持ちを抑える。
「今日は、年に3度ある学園への剣術指導にむかったんだ」
「そうなのね。また女生徒たちの注目の的だったんでしょうね。もう、いい加減身を固めたら?私たちの面倒を見ていたせいで、お義姉様が行き遅れてしまったのとは違って、お兄様の場合は結婚に何の支障もないというのに……」
 妹がはぁーと深いため息を漏らす。
「……ああ、お義姉様には申し訳ないことをした……。私たち二人がお義姉様と離れたくないという我儘で……15歳になるまで引き留めてしまった……。」
「そうね。気が付けば25歳と行き遅れと皆に揶揄される年齢になっていましたわね……。お義姉様の幸せを私たちが奪ってしまったと焦って、お義父様に結婚相手を探してもらったんだったわ……その相手がまさかおあんなに年の離れた辺境伯だとは……今でもお義父様は許せませんわ!」
 妹が思い出して怒り始めた。
「……そうだね。お義姉様ならもっと素敵な人がいただろうに……幸せになってくれていればいいけれど……。辺境伯はもう何年も前に亡くなっているけど、どうしているんだろうね。お義姉様……」
「そうね……」
 別れるのが辛くて辛くて、わざと嫌われるような言葉を妹と二人でお義姉様に投げつけて別れた。
 そうしなければ、泣いて行かないでくれと引き留めてしまいそうだったから。