義母ですが、若返って15歳から人生やり直したらなぜか溺愛されてます<第一部>

 それも訓練所へ入る出入り口付近が特に密集している。
「きゃぁー!いらしたわよ!」
「え?どこ、どこ?」
「ほら、あちらよ!あちらに騎士団長様が!」
「ああ、なんて麗しい!」
 出入口付近に密集している女生徒たちから悲鳴があがる。
 始まるんだ。
 もしかして授業の開始前に足慣らしとして馬に乗るかもしれない。今は……生徒たちの頭から飛び出した姿は見えていないから馬には乗っていないのだろう。
 馬に乗っていれば、いくら背が低くて、人並みで全く前の様子が見えないと言っても、馬の頭や馬にのった騎士団長の姿が見えるはずだ。
 ぴょんこぴょんこジャンプして騎士団長の姿を見ようとしたけれど、全然見えない。
 うーん、身長の差がっ。
 女生徒たちをかき分けて前に出ようとしても、あっという間にひょこんっと気が付けば後ろに戻されてしまう。
 ええええ?
 みんなどういう技を使って前に進んでいるの?
 ど、どうしよう。
「騎士団長様~!お話があります!騎士団長様ーっ!」
 とりあえず大声を出してみる。
「きゃぁ!騎士団長様がこちらを見たわ!」
「やだ、どうしよう、こちらに歩いてくるわ」
 え?マジで?チャンス。
「騎士団長様、大切なお話が!」
 もう一度声を上げる。
「通してくれ。頼む、ここを通してくれ」
 ん?
「はいっ、騎士団長様っ」
 私の目の前がぱかりと開いて道が出来た。