義母ですが、若返って15歳から人生やり直したらなぜか溺愛されてます<第一部>

 よろめいたところで剣を持つ腕を剣で叩いて剣を取り落としたところで、それを足で跳ね上げて拾い上げる。
 両手に剣を持った状態で男の腹を思い切り蹴り上げる。みぞおちに靴の先がめり込む感覚が気持ち悪い。
 男が腹を抑えながらしりもちをついたところで、額を剣の柄で小突いて、地面に倒す。そうして、顔のすぐ横に剣を一本突き刺し、もう片方の剣の先を、男の鼻先に突きつける。
「弱すぎるんじゃない?小娘に瞬殺されるとか、本当に騎士?ねぇ?偽物でしょう?騎士道がなんたるかも知らなかったみたいですし」
 ブルブルと突きつけている剣の下で悔しそうな顔をする男。
「こんなことをしてただで済むと思っているのかっ。俺を誰だと思っている」
 本当に馬鹿な人だ。誰かは知らないけれど……。
「ええ、ただでは済まないでしょうね」
 ふぅとため息をつく。

「そうだ!侯爵家の人間に剣を向けるなど、ただで済むわけがない」
 地面に突き刺した剣を抜き、思い切りぶんと振って土を払う。それから男の鼻先にもう一つの剣も突きつけた。
「そう、ですから、ただでは済みません。騎士道精神に背く行為。罪もない女性に手を上げたことでまずは騎士団を追放されるでしょう。さらに、騎士団長殺害計画の罪で侯爵家除籍されるでしょうね」
 すっと、剣を男の鼻先からどかし、片方をずっと脇に立ち尽くしている男に返す。