義母ですが、若返って15歳から人生やり直したらなぜか溺愛されてます<第一部>

 殿下の目が少しだけ揺れた。
「……ねぇ、リアちゃん、リアちゃんは俺が君のこと好きだと言えば、俺を愛してくれる?」
 殿下の愛を乞うような切ない声に、まるで親の愛情を求める子供のように思えた。
「……私、正直恋愛のことはよくわからないんです……ただ……家族になれば、家族のことは愛します」
 義弟妹のことも、夫のこともリードルとエリエッタのことも。皆、愛しい。
「ああ……。リードルやエリエッタのことを、リアちゃんはとても大切にしているよね。……いいなぁ、そういう愛も」
 殿下がちょっと遠い目をした。
「俺さぁ、結婚って義務だと思って。それ以上でもそれ以下でもなくて。愛とかなんて期待してなくて……俺も、好きになる自信なんて無くて……」
「殿下は優しい人ですね。好きにならないと相手に申し訳ないと思っているんですね……。恋愛感情を持てないことに罪悪感を覚えるんですね……それはきっと、王妃様と陛下が愛し合っているのを見て育ったからでしょうか」
 陛下たちのことなどよく知らないけれどなんとなくそう思った。
「でも、幸せの形は……色々あるんです。私も……いえ、リードルとエリエッタのお義母様は後妻ですが、夫との間に恋愛関係は無かったですが、家族として幸せに暮らしていましたから……。お互いを思いあえる関係であれば、そこに胸を焦がすような情熱が無くても……幸せなんじゃないでしょうか」