〜flying dolphin〜

シュルルルルルルルルゥゥゥ
パァーーーン!!パパーーーーン!!

パパパパーーーーーーーーン!!
パーーーーーン!!パーーン!
パーーン!!


美海(うっわぁ⭐︎今のキッレ〜い⭐︎⭐︎⭐︎)

紬(ねぇえ!ホントすっごくキレいだったぁ⭐︎⭐︎⭐︎)
と言ったものの紬には変な胸騒ぎがしていてどこかに違和感を感じていた。


民宿美波の美海の部屋から見る花火はいつもよりは近くに見えなかったけどそれでも半島の先端、日の出埠頭から上がる花火は見事に半島の夜空を彩った。

見合浜寄りに民宿美波はあるのでこの辺からだと路上でも観る人々がいつも通り多かった。

その中には当然仲良く花火を観る男女の姿がいくつも確認できる。

打ち上がる花火に照らされた顔は皆、幸せに満ち溢れた表情に見えた。

夜空を昼間のように明るくする花火が紬の心も照らし和ませてくれる。

ヒロがいつも大事に紬を和ませてくれたように。

紬は打ち上がる花火の光に包まれるたびにヒロとの思い出がひとつまたひとつそしてまたひとつと甦り気づくと涙が頬を濡らしていた。。。