ガチャ!病室のドアが開いた!

紬(あ!ママ!)

明陽(紬ちゃん ありがとう!替わるわね!)

(ママがここから パパの所にいるからね!)

紬(うん!)

(ハアァァァ。よおぉし!!パパが絶対に回復できるように念を送って)

紬は広海の手を両手であたたかく握りしめて目をつむり祈った。

紬(よし!!じゃあママ!! よろしくね!!)

(わたし 帰って ちょっと寝るよ!)

明陽(はい!気をつけて帰りなさい!)

紬は病室を出て しっかりと朝を迎えた眩しい日差しを からだの正面にうけ病院をでた。

紬(え!?)


(なによ!! 嘘でしょ!!(汗)


ベンチに いかにも寝てない様子のヒロが座っていた!!

ヒロは少し疲れた声で(おはよう!)

(お父さん どうなった?)

紬(花巻くん まさか ずーっとそこに居たの!?(汗)

ヒロは何も応えず 只 微笑んだ。

紬は 座っているヒロの高さにしゃがみ込んで ヒロの両腕を掴み握りしめた。

(花巻くん バカ!!(涙)なんで帰らなかったのよ!!)

(こんなところで !!(涙)

ヒロ(お父さんは?)

紬(もう(涙) もう(涙)とりあえず 大丈夫だって(涙)

(だけど 、花巻ぐん" もぉぉう(涙)

(エーーン ヒッ エーーン エーーン)

紬はヒロの両腕を掴んだまま泣き崩れた。

ヒロ(七瀬さん ゴメン。泣かないで。)

(帰ろっか。七瀬さん疲れてるでしょ)

紬(う、うん(涙) ((花巻くん優しすぎるよ(涙))

ヒロは紬の肩をそーっと支えながら立たせ単車のところまで 2人寄り添い歩いて行った。

ヒロ(七瀬さん じゃあ 昨日のように ゆっくり走っていくから しっかり捕まっててね)

紬(うん)

紬はヒロの背中に顔をおしつけ腰にしっかり捕まった。

ヒロ(行くよ。)

ボーーーーーッと低い音をたてながら ゆっくり ゆっくりとXJは朝の渚バイパスと並行する市道を朝の海風にあたりながら走っていった。

アキラが単車を飛ばして気持ち良さそうに走っていたのと比べれば ゆーっくりな走りだったが 紬は優しさと太陽と海風に包まれて 疲れた心が とっても とっても癒された。

笑いは無かったが癒しの力に包まれた。