どこ探してもいねぇ。

もしかしてもう帰ったとか?


いや、でも、まだいるかもしれないし……



…ドンッ。



ーー………「痛たた」


「悪りぃ、急いでてつい、」


「あれ、高峯くん」


「安藤…。お前壱条と一緒じゃねぇの?」


「壱条さんなら委員会の仕事で図書室だと思いますよ!きっと喜びますよ」


「喜ぶって誰が?」

(いや、まさかそんなことねぇよな…)

「壱条さんに決まってるじゃないですか」

「言ってる意味がさっぱり分かんねぇんだけど?」

「いいから早く行ってください!」

そう話す安藤は優しい笑みを浮かべていて…


なんかよくわかんねぇけど…

「サンキューな」


俺は壱条がいる図書室を目指す。