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「で何も言えないまま帰ってきたと」

俺は帰ってくるなり朔に報告した。


「バカだなー好きな奴の好きな奴に話しかけるとか」


あまり見ない俺の姿に声を出して笑ってる朔。


(そんなに笑われることしてねぇよ、、。)


これでもかってほど笑う朔に周りのみんなも次々に俺達の周りに寄ってくるわけで…


いつも見慣れた光景だけども俺は見逃さなかった。

移動教室で移動しているであろう壱条がいて壱条の持っていたタオルが落ちたことを…。


「ちょっと悪りぃ、トイレ」そう言って、
ダッシュでタオルを拾って壱条を追いかける。