そのまま、だまって泉の背中についていけば、あの公園までたどり着いた。
子どものころ、泉と遊んだ公園。
泉がいなくなって、ひとりで泣いた公園。
誰もいない夜の沈んでいくような冷たい空気に包まれた公園は、あの時のように心を締め付けてくる。
いまはもうひとりじゃないはずなのに。泉がいてくれるのに。
ちゃんと手をつないでくれるのに。苦しくて仕方がない。
泉は私をベンチに座らせると、肩が触れるぐらい距離を詰めて隣に座った。
触れた肩が熱くて、それだけで緩んでしまいそうな涙腺を必死に堪えた。
近くにいたいのに、いたくない。触れたいのに、触れたくない。
心の向きが定まらなくて、少しだけ体をずらして泉から離れた。
そんな私に、泉が小さく白い息を吐くのがわかった。
……ため息、ついた。
私がそうさせたのだけど、でも、傷ついてしまう自分が煩わしい。
ちっとも可愛くなれない自分が嫌になる。
どうしてあの人みたいに、明るい笑顔でいられないんだろう。
なんで泉をまっすぐに見つめ返せないのだろう。
瞼の奥が重くなっていくから、溢れ出さないように、きゅっと唇を結んで俯いた。
「……ほんとは、聞かなくても何でもわかってあげられたらいいんだけど。まだ、できなくてさ」
自嘲するような泉の声が聞こえた。「俺、だめだね」とため息混じりに続ける。
「莉世がそうやって何か溜め込むたびに、不安で怖くて自分が嫌になる。莉世がまた俺のそばからいなくなったらどうしようって。……俺、すげぇダサいでしょ」
力ない声にゆっくりと視線を上げれば、やるせなく熱っぽい瞳が私を見つめていた。
それに捕まれば、体の奥が絞られるように甘い痛みが広がっていく。
「……葉山さんのこと、疑ったわけじゃないし、怒ったわけでもないよ。ただ、俺が莉世のこと好きすぎるだけ。何でも知ってたいって独占欲なだけ」

