「莉世ちゃん来てたんだね~!ぜひ寄っていってよ。あ、葉山先輩も?片桐くんは早く仕事してよね!」
ぐいぐいと泉の背中を押して歩き出す花島さんをみれば、思わず伸ばしかけてしまった指が行き場を失って戻ってきた。
「高木さんもおごるよ」
泉は背中を押されながらも少しだけ振り向き、真由ちゃんへ声を投げる。
「うそっ!やった!」
小さくガッツポーズを作った真由ちゃんと目を合わせて笑い合うと、葉山さんが不服の声を上げた。
「俺と湖太郎は~?」
「湖太郎くんは…おごります。先輩には無理です」
「えー、嫌がらせ反対でーす」
「先にしたのそっちです」
「仕返しなんて小さい奴だな。幻滅だよ」
「どうでもどーぞ」
あざとく唇を尖らす葉山さんを、あしらう泉。
……このふたり、意外と波長が合っているのかも?
くすりと笑いが漏れれば、すぐに泉に見つかるので、慌てて口元を固めた。
いつもは嫌そうに目を眇めるはずなのに、目の前の泉は私を見ながら決まり悪そうに微笑んだ。
そんな泉をみれば、やっぱり気持ちが緩んで、目を合わせて笑い合えることが嬉しくて。
私の知らなかった泉が少し近くなった気がした。
ぐいぐいと泉の背中を押して歩き出す花島さんをみれば、思わず伸ばしかけてしまった指が行き場を失って戻ってきた。
「高木さんもおごるよ」
泉は背中を押されながらも少しだけ振り向き、真由ちゃんへ声を投げる。
「うそっ!やった!」
小さくガッツポーズを作った真由ちゃんと目を合わせて笑い合うと、葉山さんが不服の声を上げた。
「俺と湖太郎は~?」
「湖太郎くんは…おごります。先輩には無理です」
「えー、嫌がらせ反対でーす」
「先にしたのそっちです」
「仕返しなんて小さい奴だな。幻滅だよ」
「どうでもどーぞ」
あざとく唇を尖らす葉山さんを、あしらう泉。
……このふたり、意外と波長が合っているのかも?
くすりと笑いが漏れれば、すぐに泉に見つかるので、慌てて口元を固めた。
いつもは嫌そうに目を眇めるはずなのに、目の前の泉は私を見ながら決まり悪そうに微笑んだ。
そんな泉をみれば、やっぱり気持ちが緩んで、目を合わせて笑い合えることが嬉しくて。
私の知らなかった泉が少し近くなった気がした。

