キミの恋のはじまりは

「と、とりあえず交番かな…?」


駅前の交番を思い出し、真由ちゃんへ視線を投げると「そ、そうだね!」と頷いてくれた。



「こたくん、おまわりさんにもさがしてもらおう?」
「おねえちゃんたちも一緒に行くからさ」



しゃがみこんで、こたくんを下から覗き込むように言えば、目元を腕で隠したまま、こくんと小さく首を縦に動かした。

ぎゅっと固く握り締められているもう片方の手をそっと取ると、小さな手が汗ばんでいて心が痛くなった。

ゆっくり歩き出そうとしたとき、こたくんの背後に息を切らした人が現れた。



「湖太郎!!」



太陽に透かされたオレンジ色の髪が揺れていた。その髪を乱雑にかきあげて苦しそうに肩で息をしながら、こたくんを見つめると目を細めた。



「勝手に動くなよ~!マジ心配した!」