泉の体温がやんわりと伝わってきそうな近さで、肩が触れそうな左側だけに神経が集中しているのが自分でもわかる。
いつもの自分を取り取り戻そうと、泉に気づかれないようにそっと息を吐いた。
緊張で無口になっていると、ぽつりと声が落ちてきた。
「…さっきは、ごめん」
見上げれば、瞳を揺らして私を見つめている泉がいて、その瞳に囚われる。
その視線から逃げ出したいのに、叶わない。ひゅっと乾いた空気が喉を通り損ねるように息が詰まった。
「ああいうの、莉世は苦手だってわかってるのに。居心地悪かっただろ?」
……また、泉に謝らせてしまった。
違うよって、謝らないで、そんなに私を心配しないでって伝えたいのに、うまく空気が吸えなくて言葉が紡げない。
泉の切なげに細められた瞳に、ぎゅっと体が絞られるような感覚になる。

