「えー、俺、帰んないよ?!」
「莉世ちゃんとしゃべれるために頑張ったんだからさぁ~」
男の子たちが私を見ながら、手招きした。
莉世ちゃんって……。
距離感が私のそれとはずいぶん違くて戸惑ってしまう。
「うん、莉世ちゃん、こっちおいでよ」
「お兄さんもどうですか?」
「お菓子ありますよ~、どうぞ~」
と女の子たちも声をかけてくれる。
あ、そっか。
みんな私の苗字しらないから。泉が呼ぶように呼んでるのか……。
それにしても、こういうノリに慣れていない私はどうしたらいいのかわからなくて、余所行きのぎこちない笑顔を貼り付けるしかできない。
「はぁ?なに言ってんの、もう終わり」
「いいじゃーん、少しだけ」
「よくない、ほら、帰るぞ」
「えー?!ケチッ!」
泉がてきぱきと片付けて送っていく体制を整えているので、友達たちはしぶしぶ帰り支度をはじめた。
その時、あのボブヘアの女の子がよく通る声で言った。

