再び、光が差す-again-〈下〉


次の日、学校は土曜日で休みだからと朝から雪希の病室に訪れると、派手な格好をした見るからに不良達が雪希の病室に列を作っていた。

見覚えのある顔ばかりでAgainのメンバーだとすぐに分かった。

私は戸惑いながら最後尾に並ぶ男に声をかける。


「この列、なんですか?」

「おっ、綺月ちゃんじゃん」


一度も話したことの無い男は、カオルの彼女である私を当然知っていた。

だからなのか馴れ馴れしく下の名前で呼ばれ私は少したじろぐ。


「雪希が目覚ましたって聞いて、みんなお見舞いに押し寄せちゃったから、菜穂ちゃんが人数制限かけちゃって」

「それでこの列?」

「昨日の今日だからそんなに相手してると雪希も疲れるでしょって時間制限もかけられたわ」


人数制限と時間制限って、だからこの列なのか…

私は可笑しくて笑うと、男も釣られて笑った。